○原料米:強力(狼谷圃場)
○精米歩合:90%
○酵母:無添加
○Alc:15度
○日本酒度:-1.8
○酸度:2.6
○醸造年度:R6BY
オオカミ濁りの生原酒バージョン!
90%精米 × 生もと × 強力米。野性味あふれる一本。
濃厚で骨太、それでいて不思議とスッと染み込む。まるで山を駆けるオオカミのような、鋭さとしなやかさ。
旨味の濁流、そして力強い酸。これは“生”の衝動。
☆☆☆ 久米桜酒造 ☆☆☆
自由な発想と自然な味わい。日本酒の枠を超えた“飲むアート”
鳥取県・大山の麓。美味しい水と契約農家や自社で育てた米に恵まれた土地で、ひときわ異彩を放つ酒造りをしているのが久米桜酒造です。
まず目に飛び込んでくるのは、ひとつひとつ手作りされた味のあるラベルと、ユニークなネーミング。どこか90年代のジャパニーズインディーズミュージックシーンやZINE文化を思わせるような、DIY精神あふれるアプローチが、すでにこの酒の特別さを物語っています。
杜氏を務める三輪さんは、もともと酒造りに携わっていなかったという異色の経歴の持ち主。だからこそ既存のスタイルや固定観念にとらわれることなく、自由な発想で“自分たちだからこそ造れる酒”を追求しています。
造られるお酒は、緻密さの中にほんの少しの“余白”があり、それが飲み手の感性に寄り添うような奥行きを生み出しています。特に常温から燗にかけて楽しむことで、まろやかさや旨味がより深く広がり、体にすっとなじむ感覚を味わえます。
日本酒という既成の枠を軽やかに超えて、もっと自由に、もっと個人的に楽しむ――久米桜の酒は、そんなカルチャー的な感覚で日本酒を捉えなおすきっかけになる存在で、日本酒初心者の方にもぜひ試していただきたいお酒です。
伝統と現代、土地と個性、緻密さと遊び心。すべてがちょうどよく共存した、まさに“飲むアート”。
日本酒に少しでも興味がある方にはもちろん、感性を大切にする人にも、ぜひ一度体験していただきたい作品です。